箱根駅伝観戦から未来予測について思う

1月4日、今日から仕事始めの方もいらっしゃるのではないでしょか?しかし、コロナ禍でテレワークが新たな働き方の主流になったので、例年のような「御用始め」という状況ではないのかもしれません。私の仕事始めはまだ先ですが、頭の中ではあれこれと書き物の構想を練ったり、本を読んだりしています。

例年、私の正月三が日は駅伝観戦です。実業団駅伝、箱根駅伝、今年もドラマを見せてくれました。なかなか戦前の予想は当たりません。データやAIを駆使した予想タイムもまったく当てにならず、まだまだ「筋書きのないドラマ」にAIは無力だなあ、と思いました。

それにしても、箱根駅伝では、創価大学のあれだけの健闘を誰か予想していましたか?さらに驚いたのは最終10区で3分以上の差を覆した駒澤大学です。最終ランナーの活躍は見事でした。

実は私は外出する用事があり、9区が終わった段階で自宅を出ました。だから、劇的なシーンを見逃しました。大八木監督の歓喜のダミ声を聞けなかったのが残念です。

まさに、「一寸先の未来はわからない」ということです。協賛した報道機関や各紙は創価大学の優勝を前提に、優勝インタビューの準備や朝刊の見出しを考えていたのが大急ぎで駒澤に切り替えると言った〝ドタバタ劇〟があったのかもしれません。

それにしても未来予測はなかなか難しいものです。今年はどんな年になるのでしょうか。オリンピックは無事開催できるのでしょうか。コロナ禍はワクチン開発で収まるのでしょうか?

不透明な社会に対応する一つの秘訣は「行動しながら考える。うまくいかなければ修正する」ということです。行動をためらっては問題は発見できないし、解決もできません。

その意味では、私は政府の「GO TO キャンペーン」への決断も基本的に誤っていないと思います。また、一時的、一部地域での見直しも妥当だと思います。同キャンペーンとコロナ再ブレイクの因果関係は明らかではありませんし、素人判断での行き過ぎた政府批判を行っても問題の解決にならない気がします。

もう一つは、未来のシナリオを複数考えることです。そのためには現在の潮流を捉えて、その影響要因を見定めることが重要です。

私は一昨年、『未来予測』を刊行しましたが、現在の潮流として「グローバル化」と「環境の変化(気候の温暖化)」を挙げ、これらがもたらす未来のマイナスの側面(影)としてパンデミックを指摘しました。

『未来予測入門』から抜粋

また、ビジネスパーソンの暮らし方・働き方を論点として掲げ、「ビジネスパーソンの価値観の変化」と、「働き方改革(テレワーク)の趨勢」を現在の二つの潮流として、4つの未来シナリオを提示しました。

①在宅勤務ライフ、②デュアルライフ、③毎日通勤ライフ、④シリコンバレーライフ、です。

誰しも、「いつ、何が、どのように起きるのか」は予言できません。しかし、予言と予測は違います。自分に関係があることを少しリスク管理的に予測することは重要だし、不可能ではありません。

今回のコロナ禍でも、それを予測できる多くの事前兆候があとから注目されています。未来予測とは、そのような兆候を軽視しないということに主たる目的があると思います。

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