□はじめに
先週、新刊『兵法三十六計で読み解く中国の軍事戦略』の見本(完成品と同じもの)が届きました。そこで、お世話になっている方々やご紹介いただけそうな方々へ献本を始めました。
郵送はスマートレターを利用すれば210円で済みます。本書は303ページで厚さちょうど2センチ。もっとも安価に送れる方法です。2冊送る場合はレターパックライトで430円。さらに台湾へも1冊送りましたが、こちらはEMSで500グラム以下(本書は380グラム)の扱いとなり、1450円かかりました。地理的には近くても、やはり「外国」であることを実感させられます。
日本の郵便制度
改めて感じたのは、日本の郵便料金が全国一律であることのありがたさです。東京から与那国島へ送ろうと、隣町に送ろうと、料金は同じ。
離島や山間部に住む人々の中には「自分たちは国家に顧みられていない」と感じる瞬間もあるでしょう。しかし居住地を選ぶのは個人の自由であり、その自由を前提に、郵便制度は全国民が平等に恩恵を受けられる仕組みを保っています。あえて非効率を抱え込みつつも「あなたもこの国の一員です」と静かに伝えているのです。実際、近距離の郵便で浮いた利益を、遠距離に均等配分する仕組みがあるのだそうです。
郵便制度は国家からのメッセージ
台湾有事を想定すれば、南西諸島は最前線となります。しかし同時に、地理的・政治的・歴史的に距離を感じやすい地域でもあります。だからこそ全国一律料金は、そうした距離を縮める「国家からの静かなメッセージ」と言えるのではないでしょうか。
何より国民全体が「離島や僻地も日本国の確かな一部である」という認識を持つ必要があります。これらの地域を支えることは、単なる善意や思いやりではなく、私たち自身の暮らしを守る安全保障の基盤そのものだからです。
一方で、離島や僻地に暮らす人々も、国家や国民全体からの支援で生活が成り立っていることを自覚することが求められます。支える側と支えられる側が互いにその役割を認め合うとき、国家共同体としての一体感が形づくられるのです。郵便の一通は、その思いを結びつける小さな旗印のように見えてきます。
郵便のハプニング
もっとも、現実には困った出来事もありました。台湾へ送った1冊は、封筒が破れて中身が紛失。先方から「届いたが本が入っていなかった」との連絡を受けました。封筒ではなく箱で梱包すべきでした。日本ではまず考えにくいケースですが、海外では一筋縄ではいかないようです。
さらに追い打ちをかけるように、スマートレターで送った2冊が「厚さ2センチ以上なので送れない」との紙片付きで自宅に返送されました。投函から3日後のことです。本の厚さはちょうど2センチのはずでしたが、実際には2センチ1ミリだったのかもしれません。以前は同じ厚さで問題なく送れていただけに納得がいきませんでした。
特に不満を覚えたのは紙片の表現です。「2センチ以上」と「2センチまで」では意味合いが違います。結局、恣意的な目分量ではないかと疑いました。近くの郵便局に持ち込みましたが、判断は上級部署次第とのことで埒があかず、結局電話で担当者と話すことに。しかし最終的には諦めました。スマートレター自体が1ミリあり、全体で2センチを超えていたからです。
とはいえ、改善してほしいのは説明の仕方でした。「計測器で測ったところ、2センチ1ミリありました。スマートレターは安価なサービスであり、厚さ制限は厳格に適用しています。申し訳ありませんが、今回の郵便物は送れません」と明記されていれば、まだ納得できたでしょう。社員教育や表現の適切さが問われる出来事でした。
