過日、講談社現代新書から拙著が発売

 10月16日、拙著『未来予測入門』が出版されました。

 本書をお読みいただいた私の知人から、「若人に捧げる元防衛省情報分析官が解く、インテリジェンスで人生100年時代を生き抜く法」という、ありがたいネイミングもいただきました。

 著名な作家である佐藤優先生からは、日刊ゲンダイ「週末オススメ本ミシュラン」 にて、拙著を紹介していただきました。佐藤先生、どうもありがとうございました。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/2134

 今回は初の新書ということで、できるだけ分かりやすく書いたつもりですが、それでも私の子供たち読ませて感想を聞くと、やはり内容が難しいようです。以前に上梓した『戦略的インテリジェンス入門』においては、難しい内容を平易に説明しているとの意見がある一方、難しくてよくわからないとの講評もありました。今度は、新書なのでより理解できるように心がけましたが、本当に人に分かりやすく伝えるのは容易ではありません。

  ただし少々の言い訳が許されるとすれば、情報分析や未来予測など、そもそもが「分からなこと」が前提になっているので、その手法や思考法は決して単純ではありません。以前、私が解説文を投稿した『CIA極秘分析マニュアル「HEAD」』においては、著書(CIAテロ対策センター・元副部長)は、「重要なことは楽に身につけられない」と言っています。 難しいと思う方は、その気持ちを少し我慢して、読んでいただければと思います。

 私が読む本の6割以上は一読して理解できるものではありません。でも何回か読みなおしたり(全文でなくパラパラでも)、ある別の本を読んだ後などにはすっと理解できることがあります。その時、この年になっても自分の知的レベルが上昇していることに少し満足感が生まれます。

 今回の著書では未来予測の手法が実際的に理解していただけるように、筆者とその子供たちが対話によって未来予測の技法を学ぶというスタイルを取っています。

 実は、我ながらよくぞ斬新なアイデアを思いついたものだと、 自己満足に浸っていたのです。そうしたら、自衛隊時代の後輩が 「現役時代に読んだ『戦術入門』みたい、とチラッ思いました」 との所感を送ってくれました。

 その『戦術入門』は1佐の教官だか連隊長だったかが、 2尉や3尉の若手幹部との問答のなかで戦術の原則事項を教える、 という内容でした。  

 筆者も若手幹部の時代がありましたから、この本は当然のごとく読みました。つまり、 若手幹部時代に読んだ『戦術入門』の内容が私の潜在意識として頭の片隅に残り、これが今回、どのようなことをどのように書こ うかと懊悩していた時に想起されたのかもしれません。  

 よくベテランになるほど、「不透明な時代には論理よりも創造 が大事だ!」とか「スキルよりセンスだ!」という言う人がいます。しかし、いきなり創造力やセンスが生まれるわけではないと思います。

 実は、過去に学んだことが潜在意識として残り、それに何らか の“スイッチ”が加わることで直観が生まれ窮地を脱したりすることがあるのです。それを「神がささやいた」などと総括 していますが、実はこの直観も過去における経験や論理的思考などの成果だと言えます。  

 ところで直観はどのようにして高めるのか、その秘訣はあるのでしょうか?

 北岡元先生の著書『【速習!】ハーバード劉インテリジェンス仕事術-問題解決力を高める情報分析のノウハウ』に、某消防署の大隊長B氏の話が出てきます。B氏は、あわや消防隊員が命を落とす寸前に「退避!」という命令を出します。「九死に一生を得た」隊員が、大隊長に「どうして、あのように絶妙なタイミングで退避の指示が出せたのですか?」とたずねます。

 大隊長は「正直言って、オレにもよく分からない。神秘的だね。強いて言えば直観かな。すぐさま退避しないとやばいということを、直観が教えてくれたんだ」と答えます。

 そこで、北岡氏は「隊員がB氏のような直観を得られるか?」、「B氏は自分でも分からない直観をどうやって教えられるか?」という「問い」を読者に投げかけています。

 そのうえで北岡氏は、「結論から先に言うと、B氏が現場で突然得た直観を、隊員が具体的に学ぶことは十分に可能である。なぜなら直観は、決して神秘的なものではなく、科学的に説明することができるものだからだ。具体的にいうと、直観とは広範かつ高速な「パターン認識」が原動力となって生じる。問題は、それがほぼ無意識の状態で働くために、結果として生じる直観を事後的に説明できなくなつてしまうことだ。(以下、略)」

 つまり、直観で判断したことを「何となく変だ」と思ったことはなかったか自問すれば、「何となく変だ」という「パターン認識」が高速で行われていたに過ぎないということになります。

 消防士は火災現場を経験することでパターン認識を身につけていきますが、「消防官が経験を積んでいない段階でも、B氏が「パターン認識」から直観を得たことを説明してやれば、説明がない場合に比べて、消防官は、はるかに素早くバターン認識ができるようになる。」と北岡氏は述べています。

 そして、「どのような分野でも大切になるのは、直観でうまくいったり、失敗したりするときに、その直観はなぜ生じたのかを振り替えてしっかりと考えることだ。そうすることで、高速すぎてほぼ無意識のうちに行っていた「パターン認識」が見えてくる。それを自覚することで、直観に頼る性向は増え、失敗は減る。さらに部下に、仕事でどのようなパターンに気おつけるべきか、教えることも可能になる」と述べています。

 拙著でも、読者の方に未来予測のノウハウを身につけて欲しいとして、同じようなことを述べています。

 「皆さんの周りで、仕事ができる人、物事の先を読 むのに長けている人がいるかもしれないが、そういう人はたいて い、私が本書で述べるテクニックを駆使して(あるいは知らずし らずのうちに使って)思考・分析を繰り返しているのである」 (拙著より引用)。

 ようするに仕事ができる人は「パターン認識」を高速に行っているのです。そのような優れた「パターン認識」を可視化、形式知化したものがマニュアル本であり、拙著もそれが狙いとしています。

 しかし、マニュアル本を一度読んだからといって自分が「パターン認識」が向上するはずはありません。マニュアル本に書かれていることを自分の実務や生活に落とし込み、少しでも実践してみる。そして自分流のパターン認識や思考法を確立することが重要です。

 

本日、講談社現代新書から拙著が発売

▼拙著『未来予測入門』(講談社現代新書)が発売

本日(10月16日)から拙著『未来予測入門』(講談社現代新書)が発売されました。本書は5つの章からなり、第 1章「未来予測とは何か」、第2章「情報分析とは何か」、第3 章「未来予測のための情報分析ツール」、そして第4章から第6 章までは「未来予測ケーススタディ」です。

第3章では、未来予測のための個人モデルを紹介しています。 これは、インテリジェンス・サイクルのCIAモデルなどを基に 編み出したオリジナルであり、(1)問いの設定、(2)枠組みの設定、 (3)収集&整理、(4)現状分析&未来予測、(5)戦略判断の5つから なります。  

そして、これら各段階に対応する必要な思考法&分析手法として、 (1)問いの再設定、(2)アウトサイド・イン思考&フレームワーク 分析、(3)システム思考、(4)クロノロジー(年表)分析、(5)マト リックス分析、(6)アナロジー思考、(7)ブレーンストーミング& マインドマップ、(8)四つの仮説案出、(9)シナリオ・プランニン グを特出して、それぞれを解説しています。  

 第4章から第6章では、それぞれ「将来有望な職種・スキルと は」「未来のベストセラーを特定せよ」「2030年の暮らし方・ 働き方を予測する」と題し、上記の9つの手法を使ったケーススタディを試みています。  

 ここでは、防衛省を退職した私が、我が子供たちに分析手法を教えるという対話スタイルを採用しました。子供たちの疑問や質問に対し、筆者が分析手法を伝授しながらその疑問を解消し、答えに導いていくというものです。  

 実は、ここに登場する子供たちは私の実在する三人の娘をモデ ルにしています。娘たちに父親としてどんな助言が適切か、脳漿 を絞ったといっても過言ではありません。

 編集長やフリーライター氏の協力を得て、これまでにない味わいの作品に仕上がったと自負しています。お読みいただければ嬉しいです

▼ エンリケさまの紹介文

  「軍事情報メルマガ」を主催されているエンリケさまが私の著書を紹介していたくださいました。いつも過分な称賛で少々恥ずかしいのですが、一部を引用させていただきます。

 こんにちは、エンリケです。

 4章~6章が本書の白眉です。父と娘、息子の対話形式で、「情報分析手法を実際にどう使うか?」をわかりやすく案内しています。

 「問い」に対する「答え」を導き出す。それが情報分析手法を人生に活かすことです。情報のプロが使う手法が、自分の人生とつながっている証左なんです。

 また、情報のプロが記した一般向け情報教養本で、ストーリーが使われた解説は、私が知る限り本書が初めてでしょう。ストーリー作りってのは実はむつかしいものです。上田さんも、相当苦労して作られたんじゃないだろうか?と推察します。

 さて上田さんのインテリジェンス本で特筆される特徴の一つが「読み手が情報分析スキルを使えるようになる」という点です。第一作以来刊行された本に一貫して流れている上田さんならではと言ってもよい特徴で、「上田スピリッツ」と名付けて差し支えないといえます。

 本著にもこのスピリッツはもちろん流れており、その道のプロの意見を待つのでなく、自分で結論を導き出す国民になるためのスキルをコンパクトな新書でありながら、惜しみなく教えてくれます。ぜひあなたも手に取って、実人生で活かしてほしいです。(以上10/14掲載)

 

 今日は<すべての情報分析は「質問=問い」の設定から開始される>(P33)という名言についてお伝えしようと思います。

 そもそもあなたは、分析したいことに対する「問い」を持っていますか?分析して何を達成したいのでしょうか?

 ちなみに私のばあい、ここが極めてあいまいでした。だから、常に拡散してしまい、収拾がつかなくなるという流れをいつも辿ってきたわけです。

 私が上田さんの既刊書を通してイチバン学んだのは実はこの点でした。「適切な問いがなければ、適切な分析はできない」ということです。逆にいえば「適切な問いがあれば、適切な分析につながる」ということなんでしょう。

 本著でも上田さんは<情報分析は必ず「問い」の設定から始めるべきであり、未来に関する予測もその例外ではない>(P42)とおっしゃっています。実はこの点こそ、われわれ一般人の情報分析で、最も欠けているところではないか?と感じてなりません。そのために不可欠な「情報分析するときの、適切な問いの作り方」を解説した書は、私が知る限りこれまでなかった気がします。

 少なくとも私は、上田さんの著作でこのことを初めて知り、いろんな情報分析、未来予測へのチャレンジの場で意識できるようになりました。こんかい、この本の42P~45Pを読み、腑に落すことができたように感じます。(以上10/15に掲載)

 きょうは、今年6月に発売された、上田さんの『武器になる情報分析力』と本著を比べてみたいと思います。

 ひとことでいえば、『武器になる情報分析力』が対象とする課題は安保問題、『未来予測入門』のそれは個人の身の回りの問題という感じでしょうか。けっきょく、使うツールや手法はカブるのですが、昨日もお伝えした「問い」が違うわけです。

 戦略テーマが違えば問いも変わる。着眼点も微妙に変わってくる。上田さんというプロが、痒いところに手が届く感じで細やかに解説しているからそのあたりの違いをつかめるんですね。両書ともに読むとわかります。だから、『武器になる情報分析力』をお持ちの方には、ぜひ手に取ってほしいわけです。本著を手に取った方には、『武器になる情報分析力』も手に取ってほしいです。

 私も含めた一般人は、もちろん安保戦略問題に関心はあります。でも、自分の将来をはじめとする身の回りのことの見通しも持っておきたいものです。上田さんの最新刊『未来予測入門ー元防衛省情報分析官が編み出した手法ー』は、軍事ファンやマニアではない人向けに書かれています。

その点で物足りない人もいらっしゃるかもしれません。が、その分、語り口がひじょうにわかりやすいんです。ファンやマニアの方も、情報分析の基礎の基礎が定着できる点でおススメなんですね。(以上10/16に掲載)

エンリケさま、いつもありがとうございます。

  

近日、講談社現代新書から拙著が発売(2)

前回の続きです。本日は書影が完成したので、その紹介をします。

ここに紹介しますのは未来予測のための「個人モデル」の思考サイクルです。オリジナルですので、もちろん、どの書籍にも載っていません。

組織としてのインテリジェンスサイクルはCIAモデルなどがすでに提示されています。それは、1-計画・指示、2-収集、3-処理、4-分析・作成、5-配布の順となります。

つまり、政策決定者などの使用者から1の計画・指示が出され、収集部隊などが情報の収集を開始します。

このインテリジェン・サイクルを個人モデルにそのまま置き換えると、上級者から1のか「計画・指示」に替る「何か書いてみない」との漠然としたオーダーが出て、いきなりの2の情報を集めようとします。

これでは、効率的な情報収集とはいえませんし、氾濫している情報の渦に巻き込まれて身動きができなくなります。さらにはガサネタに踊らされるかもしれません。

そこで必要になるのが①の「問い(問題)の設定」なのです。実は、これが私が以前所属していた組織の若手分析官はできていませんでした。だからプロダクトがなかなか書けないのです。これは上司の指導上の問題でもあります。

この点の重要性は前著『武器になる情報分析力』でも強調しましたが、今回はより身近なテーマで、 ケーススタディでにより①についての要領を解説しています。

①の「問いの設定」の次には、②枠組みの設定が重要となります。これは設計図の作成といってもよいでしょう。これについては、前著ではドライバーと表現していましたが、日本語として馴染まないということもあり、「枠組み」としました。

①と②により、必要な情報の枠をあらかじめ設定して情報を収集する、これが最初のポイントです。

③については、本著は未来予測のための技法を焦点にしていますので、説明は割愛しています。

④については、現状分析と未来予測の技法について紹介しています。

⑤は「戦略判断」としましたが、組織モデルでは5-配布です。情報組織は政策の領域まで立ち入らない、すなわち政策を誘導しないことが原則です。専門用語で、これを「インテリジェンスの政治化」を回避する、といいます。

しかし、会社の企業戦略や個人の発展戦略では自分で戦略判断をしなければなりません。未来予測は戦略判断のためにあります。ということは、実は、この⑤から未来予測のサイクルを開始するといってもよいのです。

ようするに、個人が未来に向かって何かの判断をする場合、今現在の立ち位置を明確にして個人モデルの循環サイクルを常に回せ、といことです。

この個人モデルに連接する形で、必要な9つの技法を特定し、図示しました。 次回は、それを紹介したいと思います。

近日、講談社現代新書から拙著が発売(1)

近日、講談社現代新書から拙著『未来予測入門-元防衛省情報分析官が編み出した技法』が発売されます。 発売日は10月16日ですが、すでに「アマゾンサイト」などでは予約受付をしています。

https://www.amazon.co.jp/dp/4065145805

 そこで、今回から数回にわたって拙著の紹介をさせていただきます。

 最初に、本書の作成に至った経緯についてです。 筆者は、2018年4月に社会人向け講座を企画している「麹町アカデミア」の主催で、ビジネスバーソンに対して安全保障に関わる情報分析講座を開催しました。

 2016年出版の『戦略的インテリジェンス入門』をお読みいただき、その講座に参加していただきました「講談社現代新書」の編集長から、「安全保障に関わる情報分析手法を、個人の成長戦略やビジネスに特化した内容に落とし込めないか?」との企画提案をいただきました。  

 その後、同講座を基にした安全保障に関わる物と、〝完全ビジネスパーソンバージョン物〟の二つの執筆作業を同時並行的に進めてきました。

 前者は本年6月に並木書房から『武器になる情報分析力』としてすでに出版しました。 そして後者が今般上梓する『未来予測入門』ということになります。  

  これまでの拙者の「情報分析本」を整理すれば以下の関係になります。

◇『戦略的インテリジェンス入門』 ⇒国家等の情報分析官を対象。情報分析を中心に情報活動解全般を網羅

◇『武器になる情報分析力』 ⇒ビジネスパーソンを対象。主として安全保障に関わる情報分析手法を解説

◇『未来予測入門』 ⇒ビジネスパーソンを対象。情報分析手法を自己発展戦略やビジネスへ適用

 当初は、ビジネスの経験のない筆者が〝完全ビジネスバージョン〟を書けるのか、という不安はありました。たしかに「わが国のIT産業がどうなるか?」「都市の不動産価格がどのように推移するのか?」など、その道のプロたるもの知識が必要なものは私には書けません。

 ただし、ビジネスパーソンの知りたいこと、知らなければならないことを聴取(ヒアリング)したら、彼らが抱える問題は意外にも、ライフスタイルに関するもの、ちょっとした仕事上の悩み、あるいはどんなスキルを身に着ける、どんな職業を選択するのかといった、ごく身近な内容であることに気がつきました。 そこで、現在様々な悩みや課題を持ちながらも、懸命に人生に頑張っている私の子供達やその世代を想定し、私が培ってきた情報分析手法を使ってどのようなアドバイスができるのかについて思案しました。

 そして一つの確信を得たのです。彼らが思考法や情報分析手法をしっかりと身に着けることができれば、様々な課題に直面しても、その解決に向かって自信をもって挑戦できるであろうことを。

 この本をお読みいただければ、自衛官ずっとやってきた筆者が、なぜビジネスパーソン向けの本を書いたのか(書けたのか)、おそらくその〝謎〟が解けると思います。

 つまり、皆様もある思考法さえ身につければ、他領域の問題解決であろうが、他分野の論文執筆であろうが、克復できるということなのです。

 是非とも手に取ってお読みいただければ嬉しく思います。

SNSを開始しました。

 9月半ばですがまだクーラーが離せませ ん。わが国を取り巻く情勢としては、香港デモ、日韓問題と在韓 米軍撤退問題、北朝鮮のミサイル発射などがあります。それにロ シアの東アジアにおける軍事動向にも要注意です。  

 最近、筆者はSNSを始めました。それまで勤めていた会社を 辞めることになり、就活を開始しようとしてサイトの就活募集情 報を調べたら、引きずり込まれるようにあるSNSサイトにたど り着きました。  

 そして、「あなたの友人かも?」ということで、たくさんの私 の知人がリスト表示されました。そこで、知人に友達申請をした り、友達承認をしたりしながら、学生以来ずっと音信不通であっ た旧友とメールでお話ししました。実際にもお会いし、貴重な助 言をいただきました。本当に便利です。  

 SNSといえば、2010年からの「アラブの春」で反政府による動員呼びかけで使用されことが注目されました。その時に主として使用されたSNSは米国企業が運営するものでした。つまり「ア ラブの春」に、米国もしくは米国企業が間接的に絡んでいたとい うことです。  

 筆者は、インテリジェンスの世界においてもSNSの活用が主 流になるであろうとの指摘があるのは承知していました。しかし、 SNSが米企業による世界支配を推し進める戦術のような認識が あり、毛嫌いしていました。  

 また、SNSを利用しての“なりすましメール”や、使用者の 住所を突き止めてのいやがらせ行為を行なうなど、いろいろな被 害も報告されていました。だから、これまでSNSと向き合うこ とを躊躇していたのです。  

 筆者は初心者であり、まだSNSの使い方もよくわかりません し、保全上、何に対してどのように注意すべきかについても認識 不十分です。しかし、もはやSNSを無視していては重要な情報 も集まらないし、情報の発信もできないことを思い知らされまし た。少しずつ勉強していきたいと思います。

『武器になる情報分析(インテリジェンス)』 体験講座 

混迷の世界を透視する技術: 防衛省 元情報分析官 による『武器になる情報分析(インテリジェンス)』 体験講座を、2019/10/24(木)の18:00-20:30まで、PARK6(六本木ヒルズ)で開催します。

詳細は、
https://peatix.com/event/1305395/
をご覧ください。

概要を紹介します。この講座は、本年6月に上梓した拙著『武器になる情報分析力』の記念講座であり、ビジネスパーソン向けのリベラル・アーツ学習を運営されている「麹町アカデミア」さまの企画によるものです。

2016年に私は、初の単著である『戦略的インテリジェンス入門』を上梓しました。それが縁で、2018年4月に、「麹町アカデミア」さま主催のビジネスパーソン向けの情報分析講座(3日間、計10時間)を受け持ちました。その際に使用したテキストを再整理するとともに、同講座の概要についての紹介を付録にて掲載し、書籍化したものが新著『武器になる情報分析力』です。

今回は、この新著の記念講座という位置づけですが、1回限りの2時間半です。時間が限られていますので、皆様には抽出したいくつかの分析手法を使って少しだけ体験していただく、そして私の方からコメントする、どちらかいえば、講義が6割から7割になろうかと思います。

テーマは東アジア情勢の将来動向を考えていますが、まだ具体的に何をお話しするか、どのような体験をしていただくかは未定です。というのも、北朝鮮のミサイル発射、竹島上空での中ロ協同空中監視訓練、香港デモ、悪化する日韓関係など、注目する事象があまりに多く、しかも流動的であるからです。

私の講座は、「情勢がこうなります」という答えを私から提示するものではありません。週刊誌の取材などでは、私もコメントを提示しますし、情勢推移の予測などに対する私なりの答えは持っています。しかし、一般的な答えが必要であれば、テレビやインターネット記事上の専門家諸氏があれこれと解説されています。私のコメントもおおむね同じです。

しかし、自分が本当に知りたいことは、自分自身で答えをださなければなりません。そのための知的武装力を提供することが、私の著作目的であり、講座なのです。自分で苦労して考える、その中で思考法を身に着ける、これがビジネスや個人の問題解決に生かされると思います。

ご興味がおありの方は、上記のプロトコルからサイトにお入りいただき、お申込みをお願いします。

私の新著『武器になる情報分析力』

新著『武器になる情報分析力』が並木書房から発売されます。
同社とは『戦略的インテリジェンス入門』(2016年1月)以来のお付き合いですが、このたびも約半年間、いっさいの妥協なく新著の完成を目指してきました。

本書は『戦略的インテリジェンス入門』と同様に「マニュアル本」ですが、できるだけ定価を押さえ、社会人向けに広く読んでいただくよう、内容を精選充実することに注力しました。元の原稿から「要点の精選→枝葉は削る→無味乾燥になる→事例を加える」 を十数回繰り返し、分量を約2/3まで絞りました。

さて、AIが仕事を奪う可能性など、予測不能な時代では“知的武装”が必要です。なかでも物事の本質を洞察し、近未来を予測する「情報分析力」こそは最も必要不可欠な技能といえるでしょう。本のタイトルは、このような意味を込めて決めました。

本書は、情報分析という視点に特化したインテリジェンス入門書です。「インテリジェンスとは何か?」「情報分析とは何か?」「どのようにしてインテリジェンスを作成するのか」などについて具体的に解説しています。

筆者が、皆さまにとくに強調してお伝えしたいのは3点です。

第1は、まず情報分析の効率化です。

なぜ、情報分析やインテリジェンスの作成ができないのでしょうか? その原因は勉強不足、知識不足ではありません。実は、 「何を知るべか?」という「質問(問題)の設定」が行なわれていないからです。

情報が氾濫している今日、いきなり手当たり次第に情報の収集を始めてはいけません。それではますます情報が溢れ、効率的な分析はできません。そこで、最初に「何を知るべきか?」という視点で質問を設定します。次にそれに対する回答の方向性を定めます。それから回答を解くためのドライバー(鍵)を特定します。
それがすんでから、そのドライバーの枠内に入る情報だけを集めて分析していきます。

このような情報分析の手順を理解し、問題の設定のやり方をマスターしていただけるよう、本書では詳細かつ平易に解説いたしました。

第2は、バイアス排除の思考法を身につけることです。

なぜ、情報分析は誤るのでしょうか? それは「バイアス」に捉われるからです。

本書では「フレームワーク」「マトリクス」「クロノロジー」 「競合仮説分析」「階層ツリー分析」など、プロの情報分析官が活用している情報分析の手法を紹介しています。当然、これらはそのままビジネスに応用できます。

ただし、情報分析にもっとも必要なものは、各分析手法の底流に流れている思考法を身につけることです。そのなかで重要なのが「バイアス排除」の思考法です。

本書では、バイアスに関する記事に多くの紙幅を割ています。バイアスの存在を意識し、バイアスを排除するために「競合仮説分析」などの手法が有効であることを学習していただければ幸いです。

第3は、共通の分析手法を使って「群衆の英知」を発揮することです。

皆さんは、国際情勢の知識がないから、政府機関の情報分析官になれないし、国際情勢の推移なんかわからないと思っていませんか?

世の専門家の知識量は膨大であり、現在に起きている事象の文脈を整理して、理論立てて解説することは群を抜いています。しかし一方で、専門家の未来予測については、ある有名な本では「チンパンジーのダーツ投げにも劣る」と揶揄されています。これは、自らの知識と経験を過信して、思い込みで結論を決めつけるからです。

他方、素人であっても、共通の手法にもとづいて、集団で情報分析や未来予測に取り組めば、その正確性は専門家をはるかに凌駕することが、よく知られています。これが「群衆の英知」です。

筆者は2018年4月、ビジネスパーソン向けに「情報分析講座(3回シリーズで計10時間)」を実施しました。本講座では「北朝鮮情勢」をテーマに、最終課題ではグループで「北朝鮮の近未来(2020年)に関する3つのシナリオ」を作成していただきました。

社会で経験を積んだ参加者の分析作業のレベルは、筆者が教官をしていた防衛省や陸上自衛隊の学生たちに「優るとも劣らない」という印象を受けました。当時から現在までの現実の情勢変化を鑑みてもみても、短時間の作業でしたがその策案はなかなかの完成度です。

つまり、国際情勢に関する知識が不十分であったとしても、しっかりとした手順を踏み「群衆の英知」を発揮すれば、相当程度の分析ができるということです。

本書の付録「情報分析の実技編」では、本講座の内容を一部修正して紹介してあります。付与した「課題」と、それに対する「指導案」および「解説」の三本立てになっています。是非これをお読みいただき、皆さまも実技講座の仮想体験をしていただければ嬉しく思います。

さて最後に、巷の“ノウハウ本”を読んで、皆さまはどのよう
に思われますか? 私は、よく安全保障における“権威”といわ
れる方々の著書を読みます。おおいに精神要素が鼓舞され知らな
い知識は増えますが、情報分析に関する限りでは、実践の書では
ないと思います。

経験、知識、環境に差がある者が、“権威”のやり方は真似るこ
とはできないし、真似ても意味がないからです。

他方、米国は従来から、世代が変化して時の“権威”が不在にな
っても、困らないように、物事のやり方を誰もが理解できるように、
基本的な手法と手順を定めるマニュアルの作成を重視しています。
これが徒弟制度の日本と大きな違いです。

筆者が自衛隊時代に学んだ多くの分析手法は、もともとは米軍の
マニュアルであり、本書も基本的には米軍や米国情報機関のマニ
ュアルにもとづいています。

不透明な時代を生き抜くためには、専門家の“ノウハウ本”を読
んで、それを鵜呑みにしたり、そのノウハウを真似ていてはダメ
だと思います。

各人が基本的かつ共通なマニュアルを理解する、そしてコミュニ
ケーション能力発揮して仲間を形成し、ダイバシティ(多様性)
という環境のもとで集団で物事を判断し、行動する。これが、こ
れからの生き方になると思われます。

本書が、皆さまの共通マニュアルの確立と「群衆の英知」を促し、
国家全体の「インテリジェンス・リテラシー」の向上にひと役買
えれば幸甚です。

(上田篤盛)

軍事情報メルマガの管理人エンリケさまの紹介

こんにちは、エンリケです。

上田さんの単著としては5冊目になるこの本は、 一般報道などを通じて得た情報を、 いかに分析し、 いかにインテリジェンスづくりにつなげるか? の手順をていねいに紹介した、まさに「プロの手ほどきになる情報分析マニュアル」といえる書です。

巷にあふれる「インテリジェンス本」は、、著者のインテリジェンススキルから得た成果を公開しているものがほとんど。

でもこの本は、、「インテリジェンスを紡ぎ出すために不可欠な情報分析の手法を、あなたが身につけ、成果を出すこと」を目的とするマニュアルです。

実践にあたって躓きがちなポイントをクリアするコツ、他では決してお目にかかれない「現実に行われた情報分析セミナーの仮想体験」も味わえる、一味違うマニュアルです。

ほかの本とどこが違うかと聞かれたら、この点を挙げることでしょう。

有機的(現実感ある話なので内容を吸収しやすい)かつわかりやすい。だから身に付く、という読後感です。まさに「情報分析能力というインテリジェンス・リテラシー」を、あなたの中に築き上げるために作られた書といえましょう。

おうおうにしてこの種の書は読むのがしんどくて一度読むとしばらく読む気は起こらないものです。軽いだけの本は、再読しようとそもそも思いませんけど、中身はあるのに重すぎる本も、再読しようとは感じませんよね。しかし、上田さんの本は、読後感は軽く、それでいて脳内に引っかかるイメージが多く、印象に残りやすい文面です。既刊本と同じく、本書もそうです。繰り返し読もう、という気をふっと起こしてくれます。

国家から個人まで、すべてのインテリジェンス活動の中核は「情報分析」です。組織だけでなく国民個人レベルの情報分析能力、インテリジェンス・リテラシーの向上は、いまのわが国に必要不可欠です。これほんとです。

文明史レベルの転換点にある今、将来の見通しは不透明です。過去の延長線上で先行きをとらえると、大やけどを負う時代です。今後、何が起こるかもわかりません。わが周辺環境も、わが国に常時緊張を強いています。

そんななか、わが国防、安全保障を確かなものとするには、国民レベルのインテリジェンス能力向上、なかでも、インテリジェンス活動の中核となる情報分析能力の向上は欠かせないのです。

あなたにこの本を手に取っていただきたい。 そう思っています。いや、願っています。

この本の全貌はつぎのとおりです。

まず第一章では、
「インテリジェンスとは何か?」が記されています。

インフォメーションとインテリジェンスの峻別の大切さ、戦略・
戦術情報とインテリジェンスの関わり、ビジネスに置き換えての
解説、見積もりインテリジェンスと動態インテリジェンス、イン
テリジェンスの究極の目的、孫子を引用しての解説も実に納得ゆ
くものです。この基盤をしっかり身につけておくと、「何やって
るんだろう?」が少なくなり、効率的な情報分析につなげられま
す。

意思決定とインテリジェンスは違う、断言することがインテリジ
ェンスではない、という点が重要な気がします。

詳細は以下のとおりです。

第1章 情報からインテリジェンスへ 13

1 インテリジェンスとは何か? 13
 インフォメーションとインテリジェンスの違い/インテリジェ
 ンスとインフォメーションを混同しない/インテリジェンスの
 三つの要件
2 インテリジェンスとはいかなる知識か? 19
 「敵」「我」「戦場」の三つを知る/敵を知ることは「戦わず
 して勝つ」ための一つ/我を知ることは敵を知るよりも重要/
 「アウトサイド・イン」思考が重要
3 インテリジェンスと戦略・戦術の関係 24
 わが国のインテリジェンス軽視の風潮/戦略と戦術の違い/
 戦略とインテリジェンスの関係
4 カスタマーとインテリジェンス担当者との関係 29
 インテリジェンスはカスタマーのもの/組織の目的や基本戦略
 を理解する/遠すぎても近すぎてもいけない
5 インテリジェンスの究極的な目標 33
 インテリジェンスの三つの種類/インテリジェンスの究極目標
 は未来予測/未来予測とは不確実性の低減にほかならない/不
 確実性に対処する二つの手法/起こりえる複数の事象とその確
 度を明示する/シナリオ・プランニングの活用


つづいては第二章です。

第二章では、組織が行うインテリジェンスサイクルと、情報分析
にかかわるインテリジェンス理論について書かれています。

CIAが行っているサイクル、情報要求を行うカスタマーとインテリ
ジェンス担当者との関わり、一般人であってもオシントのみで国
際情勢の情報分析ができるのか?、「百聞は一見に如かず」の真
理、情報処理の4分類、情報評価と情報源の評価が違う理由、分
析とは何か?、インテリジェンスに価値をもたらす2つの要素、
有用なプロダクトであるための3条件とは?といったことに言及
されています。

実際自分が作ったインテリジェンスプロダクツは、果たしてイン
テリジェンスに値するのか?という問いに応えてくれる内容です
ね。常に立ち戻るべき場所という感じがします。

詳細は以下のとおりです。


第2章 情報分析力を身につける 44

1「インテリジェンス・サイクル」44
2「計画・指示」の段階 47
 情報要求とは何か?/目標指向の弊害/「鶏と卵」の問題
3「収集」の段階 49
 オシントで90パーセント以上のことがわかる/第一次情報と第二
 次情報
4「処理」の段階 52
 情報はデータベースとして蓄積/情報は「劣化」する/情報の
 評価と情報源の評価は異なる
5「分析・作成」の段階 56
 情報分析とは何か?/分析とは事象を分類して特徴を見ること/
 統合と解釈がインテリジェンスの価値を生む/サイエンス派と
 アート派/プロダクトに必要な要件/作成するプロダクトの種
 類は?
6「配布」の段階 65


つづく第三章では、
情報分析を失敗させる各種の問題とそれへの対策、とくに、重大
な要因となる「バイアス」について広く紹介・解説されています。

集団浅慮や権威主義を排除する策、警告する際の注意点、情報分
析者が陥りやすいワナとそれへの対処策、グループ討議の大切さ
と松下村塾、意図分析への過度の傾斜を防止するには?などなど

実に詳細な「バイアス」分析と解説、対処策が本章最大の読みど
ころです。上田さんもおっしゃってましたが「「思考力を磨く」
上でこの箇所は非常に重要で欠かせないと感じます。
極端なはなし、バイアスの部分を熟読するだけでも、この本を手
に入れる買う価値はあると思います。

インテリジェンスの他者への依存は非常に危険だとも改めて感じ
ました。

余談ですが、
お笑い芸人・オードリーの若林さんが、著書「ナナメの夕暮れ」
のなかで(耳に痛いことを言ってくれる人を持つことが、人生失
敗しないためには絶対必要だ)という趣旨のことを書かれていま
す。同じ内容の言葉を、インテリジェンスのプロが書かれたこの
本で目にするとは思いませんでした。

閑話休題

詳細は以下のとおりです。


第3章 情報分析はなぜ失敗するか? 67

1 情報分析を失敗させる外的要因 67
 情報の氾濫/情報の操作/組織の縦割り「ストーブ・パイプ
 ス」/インテリジェンスの政治化/組織の硬直化と集団浅慮/
 兆候と警告─オオカミ少年症候群
2 情報分析を失敗させる内的要因 80
 想像力の欠如/意図分析への傾斜/妥当性の判断尺度を過信/
 さまざまなバイアスの存在/〝結果オーライ〟こそ失敗の本質
3 さまざまなバイアス 93
(1)一つの仮説にとらわれるバイアス 93
 サンプリングバイアス/生存バイアス/利用可能バイアス/確
 証バイアス
(2)誤った仮説を立てるバイアス 100
 希望的観測/猜疑心バイアスと敵意帰属バイアス/因果関係バ
 イアス/ハロー(後光)効果/フレーミング効果/ミラー・イ
 メージング/クライアンティズム(顧客迎合主義)/過大評価・
 過小評価/平均回帰バイアス/多数派(集団)同調バイアス
(3)一度立てた仮説や結論を修正できないバイアス 114
 アンカーリング・バイアス/レイヤーイング(多層化バイアス)/
 正常性バイアス/現状維持バイアス/後知恵バイアス


つぎはいよいよ第四章に入ります。

第四章では、情報分析担当者が効率的にインテリジェンスを作る
方法を記しています。本著最大の読みどころで、がっちりモノに
したいですね。

情報分析にあたっていかなる着眼をすると効率的にインテリジェ
ンスを作ることができるのか?という、実践にあたって一番つま
づくポイントを解決するコツも教えてくれます。

ネット検索時の注意点・コツ、兆候をつかむ方法、秘匿記事から
重要情報をとる方法、上田さんの情報整理法、クロノジーの実際
も紹介されています。類書でもよく見かける各種手法を、実際ど
のように使えばいいのか?もわかります。実践者にとってこれほ
どありがたい章もないのでは?と思わせます。


詳細は以下のとおりです。


第4章 情報分析力を高める 120

1 効率的な情報分析のための着眼 120
 ニーズを明確にする/「知らなければならないこと」は千差万別/
 「逆から考える技術」を学ぶ
2 質問を設定する 126
(1)最初の質問を設定する 126
 回答を意識する/質問は四つに分類できる/現在の質問と未来
 の質問の違い/よい質問の条件/クローズドクエスチョンから
 オープンクエスチョンへ/「5W1H」の概念で整理する/未
 来予測ではオープンクエスチョンが重要/質問は常に修正する
(2)質問を再設定する 136
 再設定によって論点を明確にする/三つの「目」を活用する/
 ブレーンストーミングを行なう
(3)質問を分解する 141
 質問をブレークダウンする/フェルミ推定を応用する/「ME
 CE」で質問を分解する/階層ツリーを利用する
3 ドライバーを設定する 147
(1)ドライバーを案出する 147
 ドライバー(鍵)とは何か?/フレームワークを活用する/関
 係図を作成する/ロジック・ツリーを活用する
(2)ドライバーを選択する 153
 ドライバーの数を制限し優先順位を判断する/ドライバーに評
 価尺度を設定する
4 情報を収集し、整理する 156
(1)情報を効率的に収集する 157
 キーワード検索を行なう/検索要領を工夫する/ネット情報の
 利点・欠点を認識して活用する/情報は積極的に取りにいく/
 第二次情報を活用する/秘匿記事から重要情報を入手する
(2)情報源と情報の評価をしっかり行なう 167
 評価のための尺度を持つ/青、黄、赤に色分けして選別する
(3)情報を体系的に整理する 170
 問題意識をもって分類する/マトリクスを活用する/クロノロ
 ジーを活用する

さあ、ついに最終章です。

最終章となる第五章では、情報分析の客観性を高め、正確なイン
テリジェンスをいかに作るか?についての要領とポイント、注意
点、対処策が書かれています。現状分析から未来分析まで対応し
ています。種々の使える手法の解説は圧巻です。

詳細は以下のとおり。


第5章 情報分析力で先を読む 178

1 前提を明らかにして仮説を立てる 178
 前提を明らかにする/「隠れた前提」を見落さない/仮説を立
 てる/アナロジー思考を活用する/ブレーンストーミングを活
 用する
2 仮説を立証し検証する 185
 仮説を証拠で立証する/仮説を因果関係で検証する
3 前提や仮説を見直す 190
 リンチピン分析で前提を見直す/「重要な前提の見直し(KA
 C)」を使う/競合仮説分析(ACH)/競合仮説分析を実践
 する
4 未来を予測する 204
 「四つの仮説立案」を使う/SWOT分析を用いる/イベント・
 ツリー分析を用いる/「仮説の見直し(HR)」を使う
5 シナリオを作成する 212
 シナリオ・プランニングの基本的な考え方/シナリオ作成の基
 本的な手順を理解する


、本著最大の特徴と言える
「ひとつの章レベル」の付録です。

付録の「情報分析の実習」では、2018年4月上田さんが講師
となって行った情報分析講座の内容が一部修正のうえ収録されて
います。実際に行われた講義の再現なので、生々しくて身近な感
じがします。これを読むと「自分にもできる」という気持ちにな
るのはなぜでしょう?

実践重視の方は、まずは付録から読むというのもいいと思います。

詳細は以下のとおりです。


付録 情報分析の実習 216

 課題1 質問を再設定する 218
 課題2 質問を細分化する 224
 課題3 ドライバーを案出する 227
 課題4 クロノロジーを活用する 230
 課題5 仮説を立案する 241
 課題6 未来仮説を立案する 244
 課題7 仮説を評価する 249
 課題8 イベント・ツリー分析を適用する 252
 課題9 シナリオを作成する 258


最後に置かれた「主要参考文献」は、
何気に重要で面白くておススメです。