判断力思考(8)

■米軍による状況判断のマニュアル化

 自衛隊の教範は旧軍教範を基礎に、戦後になって流入した米軍教範からの影響も加味されています。

 米国は第一次世界大戦以後、戦争の歴史から遠ざかっていましたので、軍人の老齢化が進んでいました。そこで、太平洋戦争では、米軍は民間企業の中から優秀な人材を将校として養成することにしました。その時に状況判断の能力をつけさせることが喫緊の課題となり、定型の思考方法が整理されたといいます。

 当時、日本もそうでしたが、旧陸軍が参考にしたドイツ軍もフランス軍も「目的を達成するためには、何をしなければならないか」を経験則に照らして考察する「演繹的思考法」を使っていました。一方、英軍は「遠くの目標に向かって何ができるか」の選択肢をかき集めて、最も容易な選択肢を選択するという「帰納法的思考法」を使っていた(松村劭『勝つための状況判断学』)といいます。

 そこで、米陸軍参謀本部は学者を集めて状況判断の思考方法を作成し、それをマニュアル化しました。これは、前段で「何をなすべきか」(演繹法)を考え、後段で「何ができるか」(帰納法)を考える方法で、命題、前提、分析、総合、結論という五段階からなります。一般的には「演繹的帰納法」と言われる志向過程です。今日、この思考方法は自衛隊を含む主要国の軍隊が採用しています。

■ 米軍式の状況判断 

自衛隊出身で多くの著書を刊行した松村劭氏は自著『勝つための状況判断学』で、米軍式の状況判断の手続きを次のとおり紹介しています。

  • 【一】任務

任務を分析して達成すべき目標とその目的を明らかにする。

  • 【二】状況および行動方針

任務達成に影響を及ぼすすべての要因の特色を明らかにする。

【二a】状況

【ア】地域の特性

   気象、地形、海象、そのほか敵・味方以外の関係する状況などについて、それらの特性    と任務の達成に影響する様相について考察する。

【イ】敵情

   敵に関する最新の情報に基づき、自軍に関係のある敵の能力と、最近及び現在の顕著な活動、特性および弱点などについて考察する。このときに毒ガス、最近、核兵器については特に注意する。

【ウ】自軍の状況

   自分の部隊のほか、上下左右の力を合わせることができる部隊の現況を把握する。

【エ】相対的戦闘力

  敵と味方の静的な戦闘力の比較だけでなく、ダイナミックな戦闘力を比較する。ダイナミックな戦闘力とは、戦闘力=戦力✕速度の二乗と考えよ。

【二b】敵の可能行動(複数)の考察・列挙

    任務達成に影響する敵の可能行動のすべてを考察する。そして整理して列挙する。明確な証拠があれば採用の順位をつける。

【二c】自軍の行動方針(複数)の列挙

【一】で見出した当面の目標を達成する行動方針を編み出す。この行動方針は「いつ(when)、どこで(where)、誰が(who)、何のために(why)、どうする(how)」を明示する。

【三】自軍の行動方針の分析

【三a】敵の可能行動とわが行動方針を噛み合わせて戦闘シミュレーションを行なう。

シュミレーションしてみて勝利の解答がでなければ、【ニc】に立ち返り、行動方針の着想を立て直す。

【三b】シュミレーションを通して鍵となる比較のための要因(複数)を抽出する。

【四】自軍の行動方針の比較

【四a】比較要因の評価

シュミレーションの結果として抽出した比較要因(複数)に比較のための重み付けを行なう。

【四b】比較要因を尺度として、わが行動方針を比較し、最良の行動方針を選択する。

【五】決定した行動方針に基づいた作戦計画の構想を作成する

しかし、単純化されたとはいうものの、緊急時にこのような手順を経て状況判断を下すのは大変です。実際には敵の可能行動を考えて、感覚的に我の行動方針を決めるということになるのでしょう。ただし、消防士の状況判断の時に解説しましたように、高速度の「パターン認識」を発揮し、瞬時に状況判断を下すためには、平素の訓練が必要であり、すぐれた直観はマニュアル化することが不可能ではないのです。

■情報処理の訓練は難しい

自衛官の戦術教育では、米軍流の状況判断の思考過程で教育訓練が行われます。ただし、戦術教育では教育訓練上の制約から、情報は教官(統裁官)より与えられ、与えられた情報はすべて真実であるとされ、情報をどのようにして収集し、審査し、評価するかという訓練はできません。だから情報は前提であり、作戦本位の戦術教育にならざるを得ません。つまり、状況判断の手順で非常に重要な情報の正否を判断する過程が抜け落ちてしまうのです。

というのは、正しい情報の中に偽情報を混入させ、それを偽情報だとか、正しい情報だとかを判断させる戦術教育の枠組みを作ることは非常に大変なのです。したがって、現実の国際情勢を題材に状況判断を養成することが重要だと私は考えています。

戦前、陸軍大学校が形式的な情報教育に終始した時、秘密戦(情報戦)の戦士を育成した陸軍中野学校では現実の題材を使ったようです。

中野学校二期生の原田統吉さんという方の回顧録には、以下のように記されています。

『情況は本日の現状、駐ノルウェー武官としての状況判断及び処置如何』というのである。ドイツが『ノルウェー、デンマークに進駐した』ニュースが新聞に伝えられた直後である。与えられた時間は二十分。

軍における情況判断というのは、単に情況の分析だけではない。相手の企図、実力及びそれに関連する一般条件を分析予測し、それを当方の企図から判断して、最後は『吾方は○○するを要す』という言葉で終る、主体的な意志決定直前の段階までの作業である。そして武官の処置とはこの場合、独立した秘密戦指導者の具体的行動を意味する。・・・・・・

入学以来、毎日の新聞はごくありふれた不断の自習材料であった。トップから三行通信まで、すべての外電はその見出しの大小にかかわらず、総力戦と秘密戦の見地から洗い直し、徹底的に分析し判断し予測し、各種の立場から処置を決定してみること。―予測や処置の当否は、やがて現実の経過が解答してくれる。採点するのは自分だ。「現実から習う」これが日常の営みとして続けられていたに過ぎないのだ。大ゲサにいえば主体的に現実と対決する知的自己訓練といってもいいだろう。……」(原田統吉著『風と雲と最後の諜報将校』)」

次回は状況判断の思考過程の第一、任務について考察します。

判断力思考(7)

■消防士に要求される冷静な判断力

前回は優れた状況判断を必要とする職業としてパイロットを例に挙げましたが、消防士も高度な状況判断を要することは異論を俟ちません。消防士に向いている資質や性格、適正などをネットで調べますと、ハードな体力、正義感、使命感などのほかに冷静な状況判断力という表示が目立ちます。

消防士の仕事は、危険な場所や状況の中で、一刻を争う生命の救出に携わるのですから、迅速かつ適切な判断が求められることは当然です。正義心だけで、自らの命も顧みず、無鉄砲に火の中に飛び込んでいこうとすることは決して勇気ある行動とは言えません。現場を混乱させるだけで、チームに迷惑をかけることになります。だから、周囲の状況をみながら冷静に判断する力が必要なのです。

ゲーリー・クライン『決断の法則』では、さまざまな状況判断の必要とされる事例を扱っています。その中で、次のような消防士の話がでてきます。

ある消防士のチームが火災現場に駆けつけ、火元とおぼしき台所で消火作業を始めました。ところが放水を初めてすぐに消防隊長は自分でも分からないままに「早く逃げるんだ」と叫んでいました。ちょうど全員が退去した直後、間一髪で床が焼け落ちたのです。実は、火元は一階の台所ではなく、消防士たちが立っていた床の真下の地下室でした。もし隊長が叫ばなければ、チーム全員は地下の火の渦に巻き込まれたのです。

では、隊長はどうしてこのような咄嗟の状況判断ができたのでしょうか。隊長も自分でもわかりませんでした。ただ、彼は「火勢がさほど強くないのに耳がひどく熱く感じる」と述べて、いつもとは異なる何かの異変を感じたようです。隊長言いました。「危険の第六感」がしたと。でも、「何がおかしい」とは感じたが自分でもどうしてあのように叫んだのかもわからないと言いました。

■ 直観はマニュアル化できる

実は、隊長の頭の中では高速度で「パターン認識」が行われていたのです。つまり、「この程度放水すれば火はこの程度になる」、「この程度の広さでの火災なら、発生する熱はこの程度になる」というようなことが、過去の経験から蓄積された情報として呼び起こされ、それが瞬時の答え、すなわち判断を導き出しました。

これを直観というのでしょう。しかし、直観とはなんでしょうか?

「専門性と経験に裏打ちされた直感なのか?」それとも「感情的な直感なのか?」「なぜ自分はこう感じたのか?」など、「なぜなぜ思考」を用いてどんどん「問い」を掘り下げていくと、直観の「言語化」がなされます。多くの直観を言語化することは不可能ではありません。

長嶋監督は天才肌です。選手時代、なぜ自分があの場面で打てたのかの説明は得意ではなかったようです。監督になってからも、「なぜあの場面であんな判断をしたのか」の説明に窮するところがありました。人々は監督の判断を「カンピュータ」と言って、褒めたり揶揄したりしていました。一方の落合監督は、自分がなぜ打ってたのか、打てたのかを言葉で論理的に説明できました。落合監督は試合前にはボールとバットの当たる角度の調整だけに集中したという逸話があります。

「おばあちゃんの知恵袋」は現代も役に立ちます。これも、物理的、化学的に説明できるようですが、。おばあちゃんは、孫になぜそうなるかの説明はできません。もし仮に、言葉でなぜを解説できたら、その知恵はより広く、迅速に伝わることでしょう。

つまり、状況判断で重要なセンスや直観というのは、先天的要素もあるかもしれませんが、実は努力して蓄積された経験なのだと、私は思います。人は誰しも、直前の情報や周囲の特別な状況に影響され、いつも冷静的な判断ができるとは限りません。

そのため、経験という暗黙知を形式知に置き換える、つまりマニュアル化や手順化しておく必要があるし、それは多くの場合可能なのです。、マニュアル化によって効率的に状況判断力を強化することができると考えます。またチーム全体の状況判断力を強化することもマニュアル化の利点ではないでしょうか。

次回は状況判断のマニュアル化について考察します。

判断力思考(6)

■ハドソン川の奇跡

 状況判断はスポーツ、とくに団体スポーツで良く用いられます。スポーツ選手や監督などは常に状況判断と隣り合わせています。

 スポーツは狩猟や種族間の戦いなどの歴史から始まり、古代から軍事訓練の一環としてスポーツが取り入れられたことからも戦争や戦闘との類似性が多々あります。だからスポーツ選手同様に戦場指揮官も状況判断を必要とする職業と言えますが、現在ではあまり馴染みがないののでピントきません。

 高度な状況判断を必要とする職業ということであれば、筆者が真っ先に思い起こすのはパイロットです。坂井優基『機長の判断力』(2009年5月)では、機長のやるべき判断力についてさまざまな見識が提示されています。その中で、2009年1月のチェスリー・サレンバーガー機長が行った「ハドソン川の奇跡」について書かれています。これは2016年に映画化されたので筆者も観覧しました。

 坂井氏の著書は「ハドソン川の奇跡」が起きた4か月後に書かれたので、同事件が本書の刊行の流れを決定づけたとは思いますが、坂井氏も常々、サレンバーガー機長と同じような思考力や判断力などの修練を積んでいたのでしょう。だからこそ、事件後のまもない時期に同著の刊行が可能になったのだと思います。

 以下、同著から「ハドソン川の奇跡」の状況と坂井氏のコメントを抜粋します。

ハドソン川の奇跡 映画  に対する画像結果

 「2009年1月15日、ニューヨークのラガーディア空港を飛び立ったUSエアウェイズの旅客機1549便が両方のエンジンに鳥を吸い込みました。……エンジンの中心部に吸い込まれた鳥がエンジンの内部を壊し、その結果、両方のエンジンとも推力をなくしてしまいました。チェスリー・サレンバーガー機長は、両方のエンジンが故障したことを知ると、直ちにハドソン川に降りることを決意して実行しました。それによって乗客・乗員155名全員の命が助かりました。この事故では機長の決断と行動が大勢の人の命を救いました。どれ一つを間違えても大事故になった可能性があります。……まず何が一番素晴らしかったのかというと、離陸した元の空港に戻ろうとしなかったことです。機体も乗客も両方無事に着陸させたいというのは、パイロットにとって本能のようなものです。川に降りると決断した時点で、機体の無事は切り捨てなければなりません。もし、このときに機長が離陸した空港に戻ろうとしていたら、途中で墜落して、乗客・乗員の命が助からなかったのみならず、燃料をたくさん積んだジェット機が地上に激突して、地上にいるたくさんの人も犠牲になったに違いありません。また、機長は着水場所にイーストリバーではなくハドソン川を選びました。……イーストリバーにはたくさんの橋がかかっており、もしイーストリバーを選んでいたら、橋に激突した可能性があります。さらに操縦方法の問題もあります。……着水時の速度も問題です。……これだけの判断をしながら機長は飛行機を止める場所までも選んでました。このようなケースの際は、船が近くにたくさんいる場所に止めることが素早く救助してもらう鉄則です。今回はまさにフェリーがたくさんいるフェリー乗り場のそばに着水させています。……機長は全員の脱出を確認してから機内を二度見て回り、一番最後に自分が脱出しました。……これからどんなことが言えるのでしょうか。一番重要なのはよく準備した者だけが生き残るということです。グライダーの操縦を練習し、心理学の勉強をし、NSTB(National Transportation Safety Board、国家運輸安全委員会)のセミナーに参加し、日ごろから様々な状況を考えて、頭の中でシュミレーションしていたからこそできた技ではないかと思います。もう一つ重要なのは、切り捨てるという決断も必要ということです。もし飛行機もの乗客も両方救いたいと思えば、結果的に全てを失っていたはずです。……」

 この記事は、「優れた状況判断は平素からの地道な修練の賜物である」ことを如実に物語っています。状況判断は咄嗟の総合的な判断であるのでセンスという側面で見られがちですが、機長は常日頃から、身体を鍛え、グライダーのライセンスを取得したり、起こり得る危機を想定し、危機が現実となった時に何を判断すべきかをイメージトレー二ングしていたのです。すなわち、スキルを磨いていたのです。

 ここに、状況判断力あるいはセンスというもののを実体を筆者は思い知る気がします。

次回はある消防士のお話をしたいと思います。

判断力思考(5)

■経営はセンスかスキルか

ビジネスの世界では「スキル」か「センス」か、という議論があります。インテリジェンスでも同様の議論がありますが、ここでは「アート」か「サイエンス」かという喩えが良く用いられます。スキルはサイエンス、センスはアートに相当します。

論理的思考法や技法(メソッド)はスキルで、創造的思考法や直観はセンスと言えます。また、スキルは分解して数値化・具体化できます。例えば、学力はスキルなので算数、国語、社会などに分類して、TOEICで何点といったように数値化できます。しかし、服装センスや人間性などは数値化・具体化できません。大衆を魅了したり、異性にモテたりするのは総合的なセンスがあるというほかありません。

このような両者の違いから、スキルは後天的であって養成が可能とされています。企業などがKPI(重要業績評価指標)などを用いて、社員の能力を分解・評価し、各々の指標を定めて人材育成を行おうとしていますが、これはスキルの養成です。一方、センスは先天的なもの、総合的なもので、確立された養成方法はないし、センスを教えることは難しいと一般的に言われています。

経営者には一般的にスキルよりもセンスが重要であるとされます。一方、担当者にはスキルを求めるのが一般的です。そして、皮肉にも養成が困難であるセンスをいかに養成するかが今日の課題でもあります。

インテリジェンスの世界でも、インテリジェンスを作成する情報分析官にはスキルが必要となります。一方、インテリジェントを使用する政治家や軍事指揮官は大所高所に立ってさまざまなインテリジェンスを総合判断することが必要です。すなわちセンスが求められることになります。

ただし、「情報分析官にセンスが不用である」と言うことではありません。戦略は「why」や「what」を追求し、戦術は「how to」を追求すると言いましたが、戦略に携わる情報分析官は、「敵が右から来るか、左から来るか?」といった明確な情報要求は与えられません。多くの場合、政策決定者が何を考えているか、今何を明らかにすべきか、そのためには何処からどのような情報を収集すれば良いか、を自分で考えます。つまり、これといっ定石はなく、自らの先天的あるいは経験によって培われたセンスが必要なのです。なお、上級の情報分析官になるほど、複雑な物事の総合的な判断力が求められるため、センスが必要になります。

■状況判断はスキルかセンス

 状況判断において「スキルかセンスか?」は難問です。情報が完全に不足した状況での瞬間的な意思決定を求められる場面では、スキルは活用できないのでセンスと言うことになります。一方、時間の余裕が多少あって、ある程度の情報があれば、誤情報を排除して、先入観を回避して、客観的なインテリジェンスを作成し、より正確な判断を行うことが重要となります。

 限られた時間内に、彼我が置かれている状況を整理して、網羅的に全般態勢を把握して、我の有利な行動を決断しなければなりません。これら一連の行動を迅速かつ効率的に行うには一定の手順が必要になってきます。

 そのため、作戦戦闘においては、情報分析や状況判断の手続きがマニュアル化されています。作戦情報を担当する個々の情報要員は、演習や訓練などを通してマニュアルに基づいて情報を処理、分析するスキルを繰り返し繰り返し磨きます。

 作戦戦場では、個々の情報員から上がってきたインテリジェンス報告を情報幕僚は総合的に判断して一つのプロダクト(情報見積)を作成します。これを作戦幕僚が作成した作戦見積などと照合し、総合幕僚(幕僚長)が総合判断し、指揮官に総合でな見積を提示し、指揮官が総合的に決心を行います。だんだんと上位に移るにしたがってスキルからセンスへと比重が移っていきます。これは国家情勢判断においても同様です。

■情報センスとは何か

「服装センスがある」、「音楽的センスがある」などセンスは日常的ですが、前述のように分解しずらく、数値化・具体化できないものです。つまり、形式知ではなく暗黙知であり、捉えどころがありません。

 敢えて、情報センスという言葉に限ってみれば、それは、一片の兆候から物事の裏面にあるものを見抜く推理力、物事の変化を捉える観察力(感知力)、物事の本質を捉える洞察力などが重要だと考えます。

 太平洋戦争中、陸軍情報参謀の堀栄三中佐は、米国の民間放送を聞き、過去の株式市場の傍受記録を分析し、上陸作戦の前には製薬会社や食料品メーカーの株が必ず高騰することに目をつけて、見事に米軍のフィリピン上陸時期を的中させました。

 1960年代のキューバ危機では、キューバにサッカー場の建設を確認する偵察衛星の一枚の画像が、ソ連のミサイル持ち込みを解明する決定打となりました。当時のキューバではサッカーをする者はいなかったから、「これは何か変だ、ひょっとするとソ連が・・・・」と推理力を働かしたのでしょう。

 物事のちょっとした変化を捉える観察力(感知力)も重要です。冷戦時、元陸幕情報部長の飯山陸将が、チェコの「プラハの春」の時代、在ソ連防衛駐在官としてモスクワに勤務していた時、モスクワ市街を横断する鉄道を見下ろせる喫茶店にいつも出かけ、友人たちとの談笑を装い、貨物列車の通過状況を観測したそうです。

 ある夜、その時間帯に異常に長い貨物列車が西方に向かって延々と通過しましたが、すべての貨車には大きいホロで覆われた戦車が載っていました。 飯山陸将は直ちに大使館に帰り、東京の外務省に「ソ連がチェコを軍事占領する公算が高い」との至急電を打電しました。外務省は驚きましたが、数日後にその分析は的中したということです。

 洞察力とは性質や原因、もの事の軽重の判断など、物事の本質は見抜くことです。それが、しばしば未来予測に結びつくので先見洞察力という言葉もあります。百戦錬磨の武道家、宮本武蔵はものの見方に二つあり、一つは「見の目」で眼前にあるものを現象としてみる目だと言っています。もう一つは「観の目」で、現象の裏側にある本質、すなわち相手の心を見る目だと言っています。武蔵が生涯に一敗もしなかったのは、「観の目」によって相手の意図を洞察していたからでしょう。

 状況判断にはスキルに加えてセンスも重要になります。しかし、情報センスという面に限っても、元々の先天的なものに加えて、長い間の修練が必要であることは間違いありません。しかし、全員が最初から経営者や指揮官にはなれないのであり、下積み時代でスキルを磨き、それをセンスに結び付けることが重要だと考えます。ただし、スキルの修練だけではセンスは磨けないでの、センスは磨くにはどうするかはやはり重要な課題であると言えます。

判断力思考(4)

■状況判断の重要性の高まり

今日、ICT技術の目まぐるしい進化によって、昔なら一年くらいかかった技術革新が数か月で達成されるようになりました。そのスピードの早さを「ドッグイヤー(dog year)」と言います。「成長の早い犬の1年は人間の7年に相当する」ということから、情報産業の変化の早さを喩えたメタファです。

ドッグイヤーでは、これまで成功したビジネスモデルが応用できないとよく言われています。従来のオーソドックスな方法は、すでに成功した企業をモデルに研究し、それを追い越すように戦略の目的や目標を立て、それに適合する戦術を考察するというものでした。

しかし、現代社会では消費者や市場の変化に対応できない企業は次々と淘汰され、想定もしない新規参入業者が続々と登場しています。今現在、好調な企業が本当に成功していると言えるのか、その成功は一過性のものではないのか、などの疑問が常に存在しています。

また、消費者はインターネット情報などに敏感に反応し、どんどんと自ら意思決定し、それを次々と変更します。アンケートのような旧態依然の市場や消費者に関する調査や分析では、今今のニーズに対応できる「生きた情報(生情報)」が入手できなくなっているというのです。

だから、戦略を立てようにも立てられないし、戦略を立てても市場ニーズなどの変化に追随できなくなってすぐに戦略を変更しなければならないといいます。そのため、企業はどんどん戦術を繰り出し、その反響により生情報を入手し、戦術を修正する、または新戦術を考えることが重要なのだと言う声をよく耳にします。

ただし、こうした議論をもって「戦略よりも戦術の重要性が高まった」という短絡的解釈は誤りです。戦略は「何をなすべきか」であり、戦術が「いかになすべきか」という本質的な相違からすれば、戦略→戦術の流れは〝普遍の原理〟です。目的や方向性のない戦術はあり得ません。

要するに、戦略を膠着化させない、戦略と戦術の一体化を強化することが重要な課題になっているのです。「戦略に対する戦術の適合性を判断する、戦術の実行可能性を見極める、躊躇せずに戦術を実行に移す、戦術の戦略への影響性を考察して戦略の修正を図る」、このように戦略と戦術を同時一体的に律していくことが、ますます重要になってきているわけです。

現代社会は「VUCA(プーカ)時代」とも呼称されます。これは、テクノロジーの進化によって、社会やビジネスでの取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあることを指す造語です。予測が困難な要因として以下の4つの特性をあげ、頭文字を取って作られました。V:Volatility(変動性)、U:Uncertainty(不確実性)、C:Complexity(複雑性)、A:Ambiguity(曖昧性

このような社会において求められるビジネスパーソンに求められるスキルには①仮説思考力、②自己変革力、③ネットワーク構築力、④テクノロジーの理解と情報収集力、⑤学び続ける力などが必要とされています。

また、思考法では業務改善の手法である「PDCA(①計画、②実行、③評価、④改善)」に代わり「OODA(ウーダ)ループ」が注目されています。これは、「①観察する(Observe)」「②状況を理解する(Orient)」「③決める(Decide)」「④動く(Act)」の頭文字をとった造語です。

VUCA時代では、物事はなかなか計画どおりにことは進まないので、現場サイドが市場や顧客などの外部環境をよく観察し、「生データ」を収集して状況を理解して、具体的な行動を決断し、即時に実行に移せ、ということを強調しています。

「OODAループ」も「VUCA」も元々は軍事用語です。だから、「OODAループ」では、同じく軍事用語である状況判断の重要性を強調していることは納得がいきます。そもそも軍事作戦では、事前の作戦計画は重要ではありますが、個々の戦闘においては状況に応じて臨機応変に判断し、実行に移すことが鉄則なのです。ある意味、軍事作戦においては、「OODAループ」は相当以前から当たり前であったのです。

ところで、状況判断には多かれ少なかれ、情報収集が不可欠です。観察も情報収取の一形態です。しかしながら、クラウゼビッツが言うように、戦場では正しい情報は常に得られません。この点は、「ドッグイヤー」のビジネス社会でも同様なのではないでしょうか?

では、その場合にはどうすれば良いのでしょうか?旧軍の『統帥参考』では、情報の収集は必ずしも常に所望の効果は期待できないので、状況により、任務に基づき躊躇なく主導的行動を取るよう強調しています。この点も「OODAループ」の思考法との類似を感じます。

また、軍事作戦では「威力偵察」という方法があります。これは情報収集の手段の一つですが、どうしても敵方の位置や勢力がわからない場合に、疑わしい場所に制圧射撃などを加えて、敵の反応をみる方法です。これは「ドッグイヤー」で推奨される、戦術をどんどん繰り出して、消費者や市場の動向を知るやり方と類似しています。

このような類似点から、筆者は予測困難な「VUVA」、あるいは変化が激しい「ドッグイヤー」では、軍事領域でのさまざまなノウハウが活用できると考えています。そのノウハウの一つが状況判断や威力偵察なのです。この点、方法論や留意点などは今後述べたいと考えます。

判断力思考(3)

■状況判断と情勢判断

 筆者が防衛省の情報分析官に就任するようになってからは「状況判断」という言葉よりも「情勢判断」という言葉の方がよく耳にしたり、目に入ってくるようになりました。さまざまな国際情勢に関する著書を読むと、情報分析、情勢判断という二つの言葉が目に入ってきます。そこで状況判断と情勢判断について考察してみます。

 状況は「周囲の状況」「その時の状況」といった使い方が一般的です。他方、情勢は「国際情勢」「当時の情勢」「将来の情勢」などといった使い方が多いような気がします。とはいえ、状況と情勢に明確な境界線があるわけできなく、時間的、地理空間的の大小で感覚的に区分して使用しているのが実感です。

 時間で見た場合、状況判断には「咄嗟」や「瞬時」の判断がより強く求められ、情勢判断には「周到」や「正確」が求められるように感じます。つまり、状況判断はスピード重視、情勢判断を正確性重視という特性があります。

 他方、地理空間で見た場合、状況判断は「周囲」や「身の回り」といった個別的、具体的、詳細的な判断が求められます。一方の情勢判断には国際情勢などのような広範的、多角的、重層的な判断が求められます。

 また、これまで述べてきたように、状況判断は決断(決心)と一体的に用いらますが、国際情勢と決断との間にはやや距離間があるように感じます。国際情勢などの情勢判断は国家の情報組織が行い、それに基づいて政策者が政策を決断します。情勢判断の側は政策に立ち入らない、政策者は自己の好きな政策に判断を強要しないという原則があります。つまり、情勢判断の客観性を保持します。これをインテリジェンスの政治化を防止すると言っています。

他方、状況判断の方は、戦場においては指揮官が自ら状況判断を行い、すぐに決心(決断)を行うことが多々あります。つまり、状況判断は主体的であり、情勢判断は客観的であると言えるかもしれません。

■戦略判断と戦術判断 

 判断についてもう少し、戦略と戦術という視点から考察します。諸外国の軍隊や自衛隊には戦略、戦術という言葉があります。それぞれ戦略判断(戦略的意思決定)、戦術判断(戦術的意思決定)という言葉もよく使われます。戦略判断が情勢判断、戦術判断が状況判断に相当すると考えればよいと思います。

 そこで、状況判断と情勢判断の理解を深めるために、戦略と戦術の関係について見ておきましょう。

 戦略と戦術は、わが国では旧陸海軍時代からの軍事用語ですが、今日は政治やビジネスなどでも広く使われています。軍事用語としての戦略は「大規模な軍事行動を行うための計画や運用方法」、戦術とは「戦略の枠内での個々の戦闘を行うための計画や遂行方法」などと定義されています。このように戦略と戦術は相互に対比される概念であって、戦略が上位、戦術が下位になります。

 今日、戦略も戦術も共にビジネスなどの多領域に浸透していることから、軍事でも一般でも通用する、より本質的な概念を探る努力がなされています。

それに関して、私は次のように定義しています。戦略は「環境条件の変化に対応して物事がいかにあるべきかを決定する学(サイエンス)術(アート)である」、戦術は「固定的な状況から物事をいかに為すべきかを決定する学と術である」(拙著『戦略的インテリジェンス入門』)

一般のビジネス書では、戦略は「企業目的や経営目標を達成するためのシナリオ」などと定義され、「目的、目標、ゴール、方針」などといった言葉で表現されます。一方の戦術は「戦略を実現させるための具体的な手段」と定義され、「方法、やり方、オペレーション」などといった言葉が良く使われています。

要するに、戦略とは「目的(Why)や目標(What)を決定する」ものであって、戦術は「目的や目標のやり方(How to)を決定するもの」と理解すれば良いでしょう。翻って、戦術判断(状況判断)は「目的や目標が決定(固定)している状況下で、瞬間的あるいは短期間の内にどのやり方が良いかを判断する」、一方の戦略判断(情勢判断)は「じっくりと時間をかけて目的や目標という進むべき方向性を判断する」ということなります。

判断力思考(2)

今回は判断や状況判断について考えてみます。

■判断とは何か

「判断」は「物事の真偽などを見極めて決めること」という意味です。判断の代わりに「決断」や「断定」などの類語もよく使われます。

「判断する」を「決断する」に置き換えてもそれほどの意味の違いはありませんが、「判断を仰ぐ」はあっても「決断を仰ぐ」はあまり耳にしません。というのは、判断は上司などに仰ぐことができても、決断は自ら行うものだからです。

「判断」と「決断」のいずれも、「どちらが善いか悪いかなどを見定めて決める」という意味があります。長じて「判断力」とは、過去の経験から体得した自分の中でのある基準と照らし合わせて、物事の正誤や善悪などを決めたり、複数の選択肢の中から1つを選んだりする能力のことです。他方、「決断力」とは、判断した事項を一つの有力な材料として、自己の意思決定を行うことです。そして、決断を下した後には必ず行動が伴うのが判断力との相違点だといえるでしょう。

判断力は物事を冷静に分析する分析力が必要となりますが、「決断力」の方は、決断をする人の意志力や責任感がより重要となります。すなわち、判断が思考作用であるとすれば、決断は精神作用であると言えるかもしれません。

順序的には、判断→決断であって、決断→判断はあり得ません(判断→決断の繰り返しはある)。判断は「どちらの選択肢が良いのか見極める」段階、決断の段階では「良い方の選択肢を実行に移す」段階ということになります。新しいことに挑戦する時には、過去の経験が役に立たないときがありますが、その場合には「判断力」ではなく「決断力」が必要となります。

■状況判断は軍事用語

最近は、よく「状況判断」という言葉を耳にします。特にスポーツの世界では状況判断は定着しています。

野球でノーアウト、ランナー三塁の場面です。野手が内野ゴロを捕獲し、バックホームするか、それとも一塁に送球するか、瞬時の判断が必要となります。このような場合、野手は三塁ランナーの位置、打者の打球の速さ、打者の走力などの状況を総合的に考査して、瞬発的に判断を下すことになります。このような判断が優れている者を、「彼は状況判断力がある」などと言います。

ただし、この言葉はもともとは軍事用語です。

昭和初期に制定された公開教範『作戦要務令』では、状況判断について次のように規定されています。

「指揮官はその指揮を適切にならしむるために、たえず状況を判断しあるを要す。状況判断は任務を基礎とし、我が軍の状態・敵情・地形・気象等、各種の資料を較量し、積極的に我が任務を達成すべき方策を定むべきものとす。敵情特に其の企図は多くの場合不明なるべしと雖も、既得の敵情のほか、国民性・編制・装備・戦法・指揮官の性格等、其の特性及び当時における作戦能力等に鑑み、敵として為し得べき行動、特に我が方策に重大なる影響を及ぼすべき行動を攻究推定せば、我が方策の遂行に大なる過誤なきを得べし。」(八条)

 『作戦要務令』の源流である明治期の教範『野外要務令』では「情況判断」という言葉が登場します。また大正期の教範『陣中要務令』では、「情況を判断するに方(あた)りては特に先入主とならざること必要にして……」などの規定が登場しています。

 わが国の陸軍教範はドイツ教範を基に作成されていますので、当時のプロシア軍の戦場での戦いから、状況判断の重要性が認識されたと言えます。

■自衛隊用語として用いられている状況判断

 今日の自衛隊用語としてとしても「情況判断」は良く使用されます。とくに戦術教育の場面で多く用いられたように思い起こします。

 筆者は若手幹部時代、来る日も来るも戦術教育(図上戦術)を受けました。地図上に仮想(想定)の敵と我が部隊(軍隊)を配置し、仮想敵の状況、彼我が交戦する地域の地形や気象などの空間的・時間的な環境が付与され、これに基づき、敵が能力的に取りうる可能行動を列挙し、それを敵の意図と兼ね合わせて敵が採用するであろう可能行動の種類や採用公算の順位などを考えます。次に敵の可能行動(複数)に応じた我の行動方針をいくつか列挙して、敵の可能行動と組み合わせて、最良の行動方針を案出します。

 この際、指揮官の立場に立ってまず「状況判断」を実施することが図上戦術のスタートでした。状況判断とは「我が任務を達成するため」に最良の行動方針を決定するために行いますが、これだけでは部隊の統率はできません。

 統率は統御と指揮からなりますが、統率は組織にやる気を起こさせる心理工作です。指揮は統御によって湧き立てたエネルギーを総合して、組織の目標に適時適切に集中する技術です。この指揮は、「(1)状況判断 (2)決心 (3)命令 (4)監督の四手順をふんで行うと、忙しいときでも、手落ちなく、スムーズに実行できる」と、著名な兵法家にして経営者であった故・大橋武夫氏は述べています。(大橋『統率学入門』)

 また大橋氏は「状況判断とは「今、私はどうするのが一番よいか?」と継続的に何時も考えていることで、これによって決心の資料を提供するものであり、決心と違うところは実行をともわないことである。」と述べています。

 このように旧軍や自衛隊では状況判断と決心が一体的に用いられていますが、政治やビジネスの一般社会でも判断と決断は一体的に行うものだと考えます。ただし、判断は幕僚、スタッフなども行いますが、決断は責任が取れる指揮官、経営者あるいは個人が行うことが原則です。

 

 

 次回は情勢判断について考えてみます。

判断力思考(1)

はじめに

一昨年、私は『武器になる情報分析力』を刊行しました。おかげ様で、無事に重版出来となり、昨年に3刷目となりました(※なお、この本のベースとなった『戦略的インテリジェンス入門』も昨年再重版出来となり3冊目となりました)。この著書では情報分析とは何か、情報分析の着眼、情報分析の手法などを解説しました。

しかし、情報分析という行為は基になる情報(インフォメーション)があってこそ成り立ちます。情報がなければ論理的思考法は活用できませんし、情報から戦略や戦術を決定するためのインテリジェンスは作成できません。

かのクラウゼビッツの『戦争論』で以下の記述があります。

「戦争中に得られる情報の大部分は相互に矛盾しており、誤報はそれ以上に多く、その他のものとても何らかの意味で不確実だ。言ってしまえば、たいていの情報は間違っている」。

ただし、この記述はあくまでも戦場での戦闘場面を想定しています。他方でクラウゼッビィツは、「戦争は、政治の表現である。政治が軍事よりも優先し、政治を軍事に従属させるのは不合理である。政治は知性であり、戦争はその手段である。戦争の大綱は常に政府によって、軍事機構によるのではなく決定されるべきである」と述べています。

つまり軍事、戦闘よりも外交を優先する、政治的な知性をもって戦争をコントロールする思想です。これは「勝算のない戦いはしない」「戦わずして勝つ」ことを追求した『孫子』の兵法と相通じるものがあります。よく『孫子』は情報を重視していたが、クラゼビッツには情報を管理する発想に乏しいとの議論がありますが、これは表層的で誤った解釈であると言えます。

では、正しい情報はなかなか得られない場合はどうしたら良いのでしょうか? これが今回のテーマです。

1932年に策定された『統帥参考』では、以下の旨の記述があります。

「情報の収集は必ずしも常に所望の効果を期待できないので、高級指揮官はいたずらにその成果を待つことなく、状況によっては、任務に基づき主導的行動に出ることに躊躇してはならない」

『統帥参考』では「情報収集において敵に優越することが勝利の発端」「情報収集は敵情判断の基礎にして、適切なる敵情判断は情報収集を容易にする」など規定しているので、情報収集や情報を軽視しているわけではありません。しかし、「情報が不十分だからといって躊躇すれば戦機を逃すので、自らの目的と役割に基づいて判断や行動に移れと」といっています。

要するに、情報が不十分の場合には判断が重要となります。この際の判断は充分な情報がないので論理的な思考は完全には踏めないという前提です。このため、過去の経験を最大限に生かす、少ない情報を基に想像力をフルに活用するなどが重要となります。

今回は私が思っている判断とは何か、判断力を養成するためにはどうすれば良いのかなどを、随時にこのブログに書き留めておきたいと思います。

次回は判断とは何か、判断と決断とはどう異なるのかなどについて記述しようと思います。